キャッサバの詩
(洪水、おばあさんのお話と腹を空かした友達)
暗い雲と北東の風が
空気を漂う。
薄暗い昼頃から雷がこだまし、
霧雨、どしゃ降り、また激しい霧雨。
海は昨日と同じで酷く荒れ、
太陽は既に姿を消していて、
水はあっという間に大地を覆い尽くした。
寒くて腹を空かせていると
お母さんはくわと袋を探していた。
「ほら、全部水浸しになる前にキャッサバを採ってきな」
大洪水が全てを飲み込んでしまう
地面に描いた
物語やその英雄たちも全て
今はもう見えない- 消えてしまった
ただただ、寂しさがこみ上げてくる。
「たくさん、たくさん採るんだよ。袋に詰めな、今晩は茹でたキャッサバが晩御飯だよ。マットさんにココナッツを何個かすりおろすように伝えておくれ。それから、ジャックフルーツの葉の若いやつをヤギのためにとってきな。」
夜。雨は降り続けて、肌寒い。
キャッサバのお化けが僕のところにやって来た
頭と体に塊茎を生やした、世にも醜い姿で
その子供の頭を刈り取った僕を喰らいたがっている
僕は逃げ出して水がたっぷりと溜まった谷に落ちた。
僕はずぶ濡れで、部屋は水浸しだった。
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャッサバのお化けが呼び続けて
羊がメーメーと大きく鳴く。
「ほら!羊を見ておいで!柵は浮かせるんだよ、羊を地面に縛り付けるんじゃないよ、おぼれ死んでしまうからね」
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
お化けはそこにいるの?
おばあちゃんは毎日キャッサバ を食べているの?
飽きないの?
「そこで遊ぶんじゃないよ、後でうっかりキャッサバのお化けを踏んづけたら、お化けがお前を捕まえて、お前のお母さんがキャッサバを焼いて食べるように喰ってしまうよ」
おばあちゃんは毎日キャッサバを食べているの?
飽きないの?
おばあちゃん、おばあちゃん、飽きないの?
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
お米、お砂糖、コーヒーは手に入れるのが難しかった
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
どこに逃げようっていうのさ?こら坊主!ハハハハ…
「そこで遊ばないように、おばあさんに言われなかったかい?傷が見えるだろう?キャッサバのお化けがいるんだよ、飲み込まれなかったら儲け物だよ!」
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
ゆったりとした午後の風が吹いたので挨拶をした。
返事がないのでまた挨拶をした。
…中から音が聞こえた。
「おや、誰かと思ったらお前さんかい?入りな」
「お兄ちゃんはどこ?」
「家の裏で、キャッサバを掘ってるよ!」
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャッサバ!
またキャッサバ!
2012年12月
TSabri. The Shady Tree Studio
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